皆さん大好き家具屋さん。
家具屋さんと言っても、実際には建設業の中に家具屋さんという職人はいません。
家具屋さんは大塚家具とかカッシーナとかIDEEとか・・・です。
我々の場合は木工と金物、クッションなどをそれぞれ別々な職人に発注し、それを大工が組み合わせるという方法で家具をつくっています。
これらの業種はあまり現場に来る事はなく、ちょっと郊外にある工場(なぜかコウジョウではなくコウバと呼ぶ)で製作をしています。
木工所は壁の中に埋込む様な下地の材料から、家具と聞いて思い浮かぶ様なテーブル、椅子、ソファの脚、キッチンまで木工部分のみを製作します。
木工にはいくつかの種類があり、それによって工場を使い分けています。
無垢材や突板、化粧板などで、それぞれの工場で得て不得手があります。
基本的な考え方はフローリングと同じです。
無垢材は丸太から切り出した板を使い製作をします。
木表、木裏という木の外側部分や木の芯に近い側によって水分の含有量が違うため、微妙な乾燥具合に変化が起こり、暴れが発生します。
それを防ぐ対策を沢山施しますが、それでも何が起こるかはやってみないとわかりません。木とは本来そういう物です。
メンテナンス性重視の人は手を出さない方が無難です。
突板は我々がもっとも多く製作している材料です。
ラワンベニヤの表面に0.2〜0.4ミリの突板、単板と呼ばれる木のスライスを貼付けます。
その材料の事を、「〜(樹種)合板」と呼んでいます。
暴れが起こる事はほとんど無く、質が非常に安定しています。
そこに塗装を施す事で木目が引き立ち非常に美しいです。
化粧板は最も安価な材料と言われていますが、実際には材料としては突板とそれほどの金額差はありません。本物の木の場合は塗装をしないと劣化が非常に激しいので、必ず塗装をする必要が有りますが、化粧板はその必要はありません。その塗装の金額部分が上乗せされるといった感じです。
この化粧板は嫌いな方も結構いますが、使う場所、使い方によってはスゴくいいなーと思う事も多々あります。
最近の化粧板は質が良い物も多いので、一つの候補に入れてみても良いと思います。
僅かですが減額にはなるでしょう。
その他にオレフィンラッピングという木目調のシート貼りや低圧メラミンという紙の様な物を貼付けた家具なども存在します。新築マンションやハウスメーカーなどはオレフィンラッピングを使っている事が多く、IKEAなどは低圧メラミンが多いと思います。
我々はあまり馴染みの無い材料の為、詳しい事はわかりません。
そんな様々な材料を使い、家具の大枠を作るのが木工所です。
金物屋さんはテーブル脚やステンレスの天板など住宅の場合はそこまで多い業種ではありませんが、店舗の場合は什器など大活躍します。
木工に比べ馴染みの無い業種のため、高価だと思われがちですが意外に安くつくれます。
テーブル脚などは木工で作るよりも圧倒的に安くできます。
溶接ができるので細かな細工をすることなく強度が出せる為です。
弊社の場合は上記の職人たちは基本的には現場に来る事がないため、会う事はできません。
わりと黙々と作っている人が多いため、私が工場に行くと必ず全職人に声を掛け
「こんにちは!」
「あ、どうも・・・今日はどうしたの?」
「ちょっと進行状況を確認しに!」
「あ・・・そう・・・」
「・・・・じゃ!」
なかなか会話が弾まないのが悩みです。
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