現在、弊社の仕事の半分くらいはリノベーション工事です。
しかし、私自身は元々店舗の内装工事をやってきた人間です。
店舗のデザイナーを目指して大学に行き、店舗のデザイナーを目指してこの業界に入りました。
なぜいま住宅が多いのかはよく分かりませんが、新たに頂く仕事はやはり住宅です。。。
どちらがやりたいという訳ではありませんが、たまには専門分野である店舗についても書いてみたいと思います。
店舗と言っても業態でいくつかに分類できます。
・物販店 ・飲食店 ・美容室
この三つが施工業界では最も多い仕事だと思います。
店舗の構成要素としては
・エントランス ・売り場(客席) ・バックヤード(厨房)
の三つに大きくは分類できます。
エントランスは百貨店などのインショップや道路に面した路面点で若干の違いはありますが、お店の顔となる大切な部分でですから、皆さんかなりお金をかけます。
路面店の場合は建築基準法や消防法、さらには福祉のまちづくり条例など様々な法規制もあり事前の調査が必要になります。
インショップの場合は館としてのレギュレーションに準じていれば、法規制もクリアできているはずですのであまり心配はいりません。
売り場は収益をあげる最も大切な構成要素です。
物販店の場合は商材のサイズや販売方法により什器の作り方も検討する必要があり、あまり物販店の設計に慣れていないデザイナーに依頼するのは危険な場合があります。逆に言うと物販店のデザイナーは本当に専門職種のように物販店ばかりやっているので、かなりの知識を持っています。
初出店の場合はそういうデザイナーに依頼するのが得策です。
飲食店の場合は客単価やメニュー構成によりテーブルのサイズや席と席の間隔が変わってきますし、椅子の固さ等も検討事項の一つですので、これまた飲食店に慣れているデザイナーの方が無難です。
美容室の場合は必要な構成要素が決まっていますので、それをクリアする事ができれば後はオーナー自身の経験値によりカバーできると思いますし、美容室のデザインをやった事が無いというデザイナーはほとんどいないと思いますので、好きなデザイナーに依頼すれば大丈夫です。
バックヤードには今回は厨房も含めてみましたが、実際にはオープンキッチンとして演出装置の一部という考え方もあり、微妙な所です。
各業態共に在庫をストックしておくストックルームや従業員の為の部屋などのも考える必要があります。通常バックヤードに店舗の設備的なインフラが集まる様にしており、あまり見栄えの良い物ではない為、作っておく必要があります。どうしても売り場に面積をさきたいという気持ちが有るとは思いますが。。
大きく分けるとこんな感じですが、さらに細かく見ていくとキリがないです。。
住宅の場合は特定の人が出入りするのに対し、店舗の場合は不特定多数の人が出入りします。
それにより様々な法規制がかかってくるため、諸官庁への届出、許可申請など猥雑な手続きが発生し、それにはそれなりの時間を要するという事を認識しておいて下さい。
物件が決まって工事してすぐにオープンという訳には中々いかないのです。。。
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